◉光(ひかり)化学作用
可視総合光線の中の紫外線は皮膚内の物質に作用し、生体内にさまざまな新しい物質を産生する作用がある。ビタミンDなど産生された物質は全身の生理機能を調整する。
◉深部温熱
可視総合光線療法は、生体への浸透力の大きな超波形可視線(赤色)と短波長(近赤外線)の作用により、光線照射局所に充血を起して血流を増加させ、患部の血行を改善する。
◉生体リズム調節
可視総合光線療法の中の可視線は眼球を通過して網膜に届き、その刺激は視神経を介して脳神経系に達し、脳の中心付近にある松果体に作用して、松果体ホルモン(メラトニン)の分泌を調節する。
メラトニンは脳下垂体に作用し、生体リズムからただの成熟、性腺の周期活動、血圧調節、免疫機能、抗酸化作用など、多くの機能に関与する。
◉鎮痛・消炎(腫脹吸収)
深部温熱作用により患部の血流を改善し、発痛原因物質をすみやかに除去し、痛みの原因を改善して、鎮痛作用を発揮する。
また、痛みの調節機構を刺激して、痛みの閾値(反応を起こす最低の刺激量レベル)を上げる作用によって鎮痛効果をもたらすと同時に強い抗炎症作用がある。
◉免疫調整
ビタミンD、カルシウム代謝を介する免疫機機能調節がある。皮膚で産生されたビタミンDには、からだが持っている天然の抗生物質を増やす作用がある。
多くの原因不明の疾患には免疫異常が関与しており、光線による免疫調整作用の応用範囲は広い。
◉肉芽形成
創傷部(負傷部位)の血行改善とともに創傷部の治癒過程をすみやかに進め、種々の細胞を呼び寄せて強靭な肉芽の形成を促進し、創傷の回復を早めることができる。
◉睡眠
血行改善と自律神経(生体リズム)、内分泌、松果体ホルモンの働きを調整し、自然な眠りをもたらす。
◉食欲・便通
皮膚、内臓の血行改善とヒスタミンなど光産生の作用により、消化管の働きを活発にし、食欲を増進し、便通を良好にする。
◉コレステロール低下
脂質の代謝を改善し、コレステロールや中性脂肪を下げる働きがある。
◉筋力・運動機能向上
自律神経系、ビタミンD産生を介して、副腎皮質ホルモン分泌を促進し、筋力や運動機能を向上させることができる。
◉神経機能改善
光化学作用と温熱作用により、神経機能を改善させ、神経痛や痺れ症状などに効果的である。